当然ですが、あなたは自分の魅力を語ることができますでしょうか?仮にそれができていないんだとしたら、自分自身でそれを語らずして、代わりに語ってくれるツールを持っていたら、今のあなたはどうなりますでしょうか?

もし今、あなたがそういうものを一切持つことなく、自分の魅力をまったく語っていないのにも関わらず、すでにビジネスがうまくいっているのであれば、あなたは起業家として相当な能力の持ち主だと思われます。

おそらく商品の説明や、お持ちのスキルや商品のレベルが非常に高く、それが故にビジネスの結果を出すことができている非常に優秀な起業家だと想像します。

ただ、そんな優秀な起業家さんたちに限って、僕のところによく相談に来られるのはなぜでしょうか?

それは、いくら売り上げても、どんなにチヤホヤされても、それだけでは起業家の本質的な欲求を満たすことができないからだと思います。

「自分の魅力、自分自身で勝負したい!」

どこまでいっても起業家は、この初心とも言うべき本質的な欲求を持っていて、それを実現したいという思いがある。そんなことを日々、感じますし、それがビジネスで実現できていない場合、起業家さんの中で、ある種のモヤモヤが大きくなっていく。

「自分の魅力、自分自身で勝負したい!」という欲求の増幅は、傾向としては、自分の魅力を語ることなく、どんどん売り上げだけは上がっていってしまう人に特に多く、売り上げているのに、結果を出しているはずなのに、何かが足りないという不足感がそれをさらに増幅させていきます。

「自分は成功しているんだから!」と自分に言い聞かせてみるものの、不足感は消えてはくれない。しかも、自分自身では何が足りていないのかもわからず、その不足感は増す一方だ!そうなっている起業家さんを僕はたくさん見てきました。そして、そういう方々に、

「本当はあなたは、自分の魅力、自分自身で勝負したい!そう潜在的に思っていたのではないですか?」

なんてことを質問すると、「まさにその通りです!」と、はっとされる方が非常に多い。これが僕がこれまで、たくさんの方の冊子や電子書籍作りに携わらせていただく中でお会いした方々の特徴です。

そして僕がそういう方々のお仕事をさせていただいた後、その起業家さんたちに起こる変化もまた、共通しています。

それは、これまでは商品やスキル、お金や実績で人(従業員やお客さん)が集まっていたのが、起業家さんの持っている世界観で人が集まってくるようになることです。

そしてそれができるようになるとほとんどの場合、売り上げも倍増します。「これこそが自分が邁進するべきビジネスの方向だ!」と一気に情熱が乗って起業家さんの迷いがなくなる感じで。

僕がこれまでストーリーテラーとしてたくさんの起業家さんたちのストーリー作りに携わらせていただいた中で、起業家さんたちに起こしてきた変化です。

それほどまでに自分の魅力を自分の代わりに語ってくれる物語を持つことには力があります。

本書籍は、自分の魅力を自分の代わりに語ってくれて売ってきてくれる読み物の名前を「道売り物語」と名付けて解説していくものです。どうやったらそんな物語を作ることができるか?自分の魅力をどうやって物語に加味して人に伝えるのか?そしてそれを持ったら起業家はどう変わるのか?

僕がこれまで百冊を超える起業家さんの道売り物語を書いてきた中で見えた「道売り物語」のパワーや魅力について解説していきますので、ぜひ、最後までお付き合いくださいませ。

これから始まるストーリーは、まさにそんな悩みをお持ちだった一人の起業家の方、蔵前さんという方の相談に乗った時のエピソードをもとに書かれています。ビジネスパートナーである僕の妻からの紹介の方です。

それでは始まりです。

蔵前さん
類人さん、こんにちは。
はじめまして。蔵前さんですね?妻から話は伺ってます。そうだ、蔵前さん、突然ですけど、商品の説明を一切せず、素人が1日で7千万を売り上げた話、聞きたくないですか?
蔵前さん
え?ん?素人が商品の説明をせず7千万?い、いや、聞きたいですけど…。

 

でしょ?じゃあ話しますね。
蔵前さん
あ、はい…。
僕は大学を卒業して、2つ目の会社として大手の住宅メーカーの営業職として働き始めたんだけど、展示場配属の前日にね、4年付き合って、結婚を約束していた彼女に振られたわけ。僕、かわいそうでしょ?
蔵前さん
え、ええ。
もうね、就職早々、仕事どころじゃないわけよ。あまりのショックで。そりゃあ、ベタ惚れの彼女だったからね。そんな状態で配属になった僕は、まさに亡霊のような雰囲気の中、展示場配属初日を迎えた。僕を初めて見た展示場の先輩方は、「とんでもなく暗いやつが入ってきたぞ!」って話題になっていたくらい。
蔵前さん
へえ。確かに振られた次の日、入社配属初日はきついですね。
でしょ?配属された日、僕はお通夜のような雰囲気で、展示場横の事務所に用意された自分の机にどんより座っていたんだけど、悪いことは続くものでね、その日はなぜかお客さんが展示場にどんどん押し寄せてきてしまって、開店と同時に、店長を含め、先輩方はみんな接客につかなければいけなくなってしまった…。事務所にポツンと僕一人が残っちゃって、そしたらまた、玄関に「ピンポーン!」ってお客さんが入ってきちゃって、慌てた店長が「人がいないから倉地くん、接客して!」って言われて、僕は展示場の玄関に向かわないといけなくなった。
蔵前さん
へえ。新人がいきなり接客することなんてあるんですか?
普通はないね。でもその時は接客する営業がいなくなっちゃったから仕方がなく駆り出されたんだよね。ただ、配属初日でなんの知識もないし、それよりも何よりもあの時の僕は、とても接客できる精神状態ではなかった…。事務所を出てお客さんが待つモデルハウスの玄関に向かおうとした時、あまりの精神状態のおかしさに、見えてる景色がグニャッて曲がって見えたからね。漫画のカイジみたいに。完全に頭がおかしくなっていたよ。
蔵前さん
カイジのグニャはわかります(笑)
そんなグニャ状態で玄関に向かうと、20代くらいのご夫婦が赤ちゃんを抱っこして立っていた。展示場でよくやっているショーで配られるアンパンマンの風船を持ってね。
蔵前さん
アンパンマンの風船?
うん。展示場ってそういうキャラクターショーをよくやってて配ってるんだよね。精神的におかしくて視野が狭くなっていた僕は、あの時、視界にアンパンマンの風船しか飛び込んでこなかった。それでそのご夫婦に思わずこう言っちゃんだよね。「今日はアンパンマンを観に来られたんですか?」って。
蔵前さん
なんだそれ(笑)
そしたらご主人が慌てて「いやいやいや!違います!家を見に来ました!家を。」って返されて。だから僕は「へえ、そうなんですね…。でもですね…、あの僕、昨日彼女に振られて仕事どころじゃないんです…。すみません…。」って言ったら、奥さんが、「え?振られちゃったんですか?詳しく話を聞かせてください!話聞きます!」って僕をリビングのソファーまでいざなってくれた。
蔵前さん
えぇ?お客さんが営業の類人さんを?
そう。多分、営業マンとはとても思えない死にそうな顔色をした変な人が現れたんで、心配してくれたんだと思う。そこで急遽、僕の失恋のエピソードをご主人さんと奥さんに聞いてもらう慰め会が始まったんだよ。
蔵前さん
いやいやコントじゃん(笑)
これ、実話だからね。そこで僕はご夫婦に、付き合ってた彼女と出会った時の場面とか、彼女との楽しい思い出とか、どれだけ彼女のことが好きだったのかとか、いろいろなエピソードをご夫婦に話したんだよ。そしたらさ、奥さんが、「すごい大恋愛だったんだね。でもきっと良い思い出になる時が来るよ。大丈夫!」とかなんとか言ってくれて、涙を流しながら僕を慰めてくれた。「私にも実は同じような大恋愛と大失恋をした経験があるよ。」みたいな話が始まって、それを聞いたご主人が「そんなことは初めて聞いたぞ!そんなこと言ったら俺だって…」みたいな話になっていって、その優しさが嬉しくて、涙が出てきてさ。それを見たご夫婦もまたもらい泣き。リビングのソファで3人で涙したよ。
蔵前さん
なんだそれ(笑)周りの人たちはそれを見て何も言わなかったんですか?
他のお客さんとか、先輩営業マンとかが不思議そうに僕らを見ていたね。「あの人たち、なんで泣いてるんだろう?」って。
蔵前さん
そうなりますよね(笑)
でも、失恋したばかりの僕にはその時間がたまらなく嬉しかった…。で、そんな話で3人で夢中になっていると、気づけば2時間くらいが経ってしまっていた。ふと我に返った僕は、そのご夫婦に聞いたんだよね。「そういえば、今日はなぜ家を見に来られたんですか?」って。そしたらさ、ご主人が、「あ、そうだった。今日はモデルハウスを見に来たんだった。実は俺たち、明日、Tホームで契約するんだよね。だからその前にSハウスさんのモデルハウスを一度、見ておきたかったんだよ。インテリアの参考に。」って答えられたんだけど、この時に奥さんから、「あなた!倉地さんと話してたら、Tホームの営業よりも倉地さんの方が信頼できる気がしてきた!倉地さんの話も聞いてみたい。設計図を書いててもらおうよ!」っておっしゃったと思ったら、ご主人も「確かに!なんか倉地さんの方が信頼できそう。倉地さん、見積もりをお願いできますか?」ってなっちゃった。
蔵前さん
えぇ!?
驚くでしょ?でも僕は配属初日の新人だし、設計図も見積もりも書けないし住宅の知識もない。だから、「せ、設計図と見積もりですか…。ちょっと待ってください。事務所に戻って店長に聞いてきます。」って事務所に戻ったんだよ。そこには店長がいて、「倉地くん、お客さんとリビングに何時間も座って何を話していたの?しかもさっき泣いてなかった?」って言うから、「あのー、お客さんが見積もりが欲しいって言うんですけど…。」って返したら食い気味に、「ま、まじで!!うそでしょ!?どうしてそんな話になってるの!?すぐ行く!」って僕と一緒にリビングに戻って同席することになった。
蔵前さん
なんかすごい展開だな。店長さん、びっくりしただろうな(笑)
すごくね(笑)そのご夫婦は店長に、いかに僕が信頼に値する人間かを話してくれたよ。それで店長がリードして、急いで設計図と見積もりを作って、その日の夜にご自宅に持っていくというアポイントをもらった。その夜、僕と店長でそのご夫婦宅を訪問し、深夜まで話したよ。そして3日後に僕は、3000万円の新築を契約することになった。これが僕の住宅営業としての初契約になったんだよ。
蔵前さん
すげー。住宅ってそんな感じで売るんだ。
レアケースではあるけどね(笑)でも実話だよ。ただ、この話にはまだ続きがあるんだよね。実はこのご夫婦を接客し終わった後、僕はもう一組、接客をすることになった。あの時の展示場の来場数はおかしかったんだよね。ただ一組目に引き続き、僕の精神状態はおかしいから、僕の失恋エピソードを聞いてもらうことしかできなかった。住宅の知識もないしね。そのお客さんともリビングのソファで2、3時間くらい話したかな。そしたらそのお客さんもやっぱり、「倉地さんで家を考えたい。」とか言い出して、結局、そのお客さんも1ヶ月以内に契約になった。つまり僕は、新人でなんの知識もない状態で、初日に初めて接客したお客さん2組に新築の住宅を2棟販売してしまったんだよ。
蔵前さん
そ、そんなことが現実に起こるんですね…。
うん。僕はこの後も売れ続けて、入社半年でいきなり全国表彰に行くことになった。全国で一桁台の営業成績になってしまって、その期、展示場で一番の売り上げを記録しちゃった。ちなみに売り方は全部一緒。自分のエピソードを話しただけ
蔵前さん
へえ。よっぽど類人さんの失恋話がお客さんの心を打ったんだろうなあ。
と、いきなり僕の話ばかり一気に話しちゃったけど、このエピソードで何を言いたいかと言うとね、”自分の身の上話を語ると住宅だって売れる” という事実を伝えたかったんだよね。”こんな売り方が世の中に存在するんだ” ってことを。蔵前さんはこれまで、自分の商品やサービスを僕がやったようなやり方で売ったことあるかな?
蔵前さん
な、ないですよ。僕はどちらかというと商品とかサービスとか、僕の持っている知識でメリットデメリットをしっかりと説明して、商品に魅力を感じてもらって買ってもらっている感じです。自分の話なんてほとんどしないですし。
なるほど。蔵前さんがやっている売り方の方がオースドックスだよね。まさにその売り方が、僕や妻が ”術売り” って呼んでいる売り方で、それでももちろん売れるよ。商品の優位性を説明して売る方法ね。でも、僕がたまたまやったやり方、これを ”道売り” って呼んでるけど、自分のストーリーを話して売るこのやり方は、時に、商品の優位性を説明する術売りの人に、圧倒的に勝ってしまうことがある。事実、契約を契約直前で僕に取られちゃったTホームの営業マンは、Tホームではかなりやり手の高学歴敏腕店長だったらしいからね。そんな人が自分のストーリーを語っただけの新人の僕にいとも簡単に負けてしまった。
蔵前さん
なるほど…。
僕は住宅営業になって半年あまりで全国トップクラスの営業成績を残してしまったわけだけど、実はこの売り方は自営業だったり、会社経営、個人の起業家でもそっくりそのまま使えるんだよ。使えるというよりも起業家こそ実は、この売り方をしないとダメなのかもしれないね。
蔵前さん
ダメですか?
うん。もし蔵前さんが、自分の魅力だったり自分自身で勝負したいって思う起業家ならね。蔵前さんがこの売り方を身につけたら、お客さんや従業員は、蔵前さんが扱う商品ではなく、蔵前さんの魅力で集まってくれるようになる。商品の優位性を説明して売る術売りでそれをすることはまずできない。
蔵前さん
商品で人が集まるお客と従業員…。今の僕の会社がまさにそれですね。僕で人は集まってない。だから虚しい…。
だったらこの道売りを身につけたらいいんだよ。僕が行ったように、自分のストーリーをお客さんや世間の人に話して蔵前さんの魅力でものを買ってもらったり、スタッフの人に集まってもらったりすればいい。
蔵前さん
な、なるほど。
展示場配属初日、あの時、僕があの売り方ができたのはほんと偶然。でもね、あの時、僕は大きなものをつかんだ。それはね、お客さんは売り手が語るストーリーで心が動けば、超高額のまだ存在してもない商品だって買ってくれるんだということ。何千万もする住宅でさえもね。ちなみに住宅営業って一番難しい営業職とされてるんだよ。設計図という紙一枚で何千万、何億という空想の家を売るわけだから。そんな営業でも、商品の説明なんて一切しなくてもストーリーを話すだけで売れる!これを営業初心者の時に気づけたのが、僕にとっては本当に大きかった…。今となっては、僕を壮大に振ってくれた当時の彼女に感謝だよ。あの場面を僕にくれたことにね。
蔵前さん
僕、営業経験ないんですよね…。大学在学中に起業してるので。売り方もほんと我流なんですよ。でも、倉地さんのやり方ならどのメーカーでもどんな商品でも売れそうですね。それがプロの営業力か…。僕、会社で働いた経験がないので聞いてて面白いです。
妻から聞いてるよ。東大在学中に起業したんでしょ?それもすごいよ。でも、多分、賢すぎるゆえに、蔵前さんの場合は、商品の説明も上手で、持ってるスキルや商品のレベルも高いんだと思う。だからそれだけでビジネスもある程度はうまくいっちゃう。でもそれだとビジネスが、自分という部分が抜け落ちた状態で、どんどん大きく走っていってしまうことがある。だから、ビジネスが大きくなっていっても、自分の魅力とか自分自身で勝負してるって感覚がどうしてもつかめなかったりする。
蔵前さん
その通りです。それが悩みで類人さんの奥さん、加奈子さんに相談したんですから。そっか。僕も倉地さんが新人の時に行ったように、自分自身の魅力を語ることでものを買ってもらったり、人を集めたりする必要があるわけだな…。
さすがに鋭いね。その通り。その前にまず、蔵前さんは、”物語を語るとものが売れる” という事実を認識する必要があるね。道売りは物語から始まる
蔵前さん
物語を語ると売れる、か。まだちょっとピンと来ないですね。
だよね。でももうここは ”そういうことが可能なんだ”、 “そういうものなんだ” と思ってしまえばいいよ。だって、配属初日の新人で自分の物語を語っただけで、7000万を売った人がここにいるわけだから。
蔵前さん
そ、そうですね。わかりました。
OK。一般的な売り方が、商品説明や他社との差別化で売る術売りだとしたら、僕がやっていた道売りという別種類のやり方があるんだということを認識しちゃおう。この2つの売り方の決定的な違いは、集まってくるお客さんや従業員がまったく変わるということ。
蔵前さん
どう変わるんですか?
術売りは商品に惹かれた人が集まるけど、道売りだと、蔵前さんの魅力で人が集まる。ここが決定的に違う。これを起業に当てはめるとどうなるか?術売りをしても、会社は大きくなるし売り上げは出るけど、人はその会社ではなく商品に寄って集まってくる。一方、道売りだと会社や社長の魅力で人が集まり、それで会社が大きくなるから、会社や社長のファンがどんどん増えていく感じの経営になる。社長自身の世界観で勝負する形の会社にね。術売りの代表が富士急ハイランドなら、道売りの代表がディズニーランド。富士急は乗り物の性能で勝負してるのに対して、ディズニーランドは世界観を売りにしてる。ディズニーは乗り物の性能では勝負しないよね。appleもスターバックスも道売りに近い。蔵前さんはどっちがしたいか?を考えてみるといいよ。
蔵前さん
なるほど。わかりやすい。まさに僕がしたいのがディズニーランドのような会社なんですよね。自分の世界観で勝負したい。そんな会社を作りたい。
ディズニーランドってどうやって人を集めてると思う?
蔵前さん
うーん、CMとかかな。
答えは ”物語” なんだよね。人は、トイストーリーだったり、アラジンだったり、アナ雪だったり、それぞれの物語を映画とかDVDとかそういうもので人々はまずディズニーそのものに興味を持つ。そしてディズニーランドに行ってみたいと思う。行ってみたらそこには各キャラクターを含むウォルトディズニーの世界観を存分に体験できる「夢の国」が作られていて、お客さんはさらにその世界観に陶酔する。そしてもっと世界観を堪能するために、食べ物とかグッズ、アトラクションにお金を払う。こういう図式のビジネスモデル。
蔵前さん
そっか。ディズニーは物語で集客してるのか。確かに。そう思えばテレビCMも物語調だ。
偶然だけど、僕が住宅営業の新人時代に行っていたやり方がこれだったんだよね。僕の失恋物語でお客さんは僕に惚れてくれて、住宅を買ってくれた。決して商品の優位性で寄せたわけじゃない。商品の説明なんてできなかったしね。まさにディズニー方式。物語で人を寄せた。つまり、ディズニーがやってることを蔵前さんもすればいいんだよ。
蔵前さん
な、なるほど。で、でも僕にできますかね?僕に。自分の魅力を物語にするってどうやるんですか?
できるよ。そのやり方はおいおい説明するとして、物語でなぜものが売れるか?という部分をもう少し掘り下げるけど、あ、この売れる力を持つ物語のことを僕は ”道売り物語” って呼んでるよ。蔵前さんがこの道売り物語を持つと売れる理由はね、”物語が人の中にある種の変化を起こすことができるから” なんだよね。
蔵前さん
人の中にある種の変化?
そう。その人の中に眠っていた欲求を呼び覚ます力が物語にはある。例えば、3歳の子どもがアンパンマンのストーリーを見て、「アンパンマンがんばれー!」って、自然と主人公を応援するように。人の中に先天的に存在する、応援したいとか、力になりたいとか、自分もそうなりたいとか、人について行きたいとか、そういうたぐいの本質的な欲求を呼び覚ますことができるのが物語の力だよ。
蔵前さん
なるほど。なんか良いドラマとか映画を見て、主人公を応援したくなる感覚と似てますね。最近も僕、スラムダンクの映画を見て、映画館で湘北高校をめっちゃ応援してたもんな。
その通り!蔵前さんを主人公にした映画を見てもらっている感じ。観客は物語によって、一気に蔵前さんの世界観に引き込まれる感じになる。これが道売り物語でモノが売れるカラクリだよ。
蔵前さん
なるほど。それは確かに商品を説明するだけではできないですね。そっか、新人時代の類人さんの話を聞いて、そのご夫婦は類人さんを応援したくなっちゃったわけだな…。そして類人さんから家を買いたくなった…。
だと思う。これはもう理屈じゃない。”性能で家を買いたくなったんじゃなくて、僕から家を買いたくなった”。メリットデメリットはもう関係なくなってる。ご夫婦の中の眠っていたものが動いたんだよ。ここがポイントなんだよね。あの時はたまたまだったけど、たまたまじゃなくて、これが意図的にできるようになったらすごいと思わない?
蔵前さん
それは凄いです。
ただこれ、自分で語ってこれをやるのは難しい!!自分の中にそんな物語があることすら人は知らなかったりする。でも、蔵前さんが、自分の魅力を自分の代わりに語ってくれる道売り物語をあらかじめ用意しておけば可能になる。新人の僕がたまたま自分で語れたのは、振られたばかりの極限の精神状態で、そういう物語を自然と語れてしまったから。今、あれと同じことをやれと言われてもできないよ(笑)
蔵前さん
なるほど。よっぽど、その時の類人さんの雰囲気だったり語る内容がドラマチックで引き込まれたんでしょうね。
おそらくね。ボロボロの精神状態で、泣きながら俳優顔負けの迫真の演技になっていたのかもしれない(笑)。あれは演技じゃなくて素だけどね。最愛の彼女に振られてみないとできない芸風だよ(笑)。でも読み物にすると、これと同じことができたりする。要するに人を感動させたり、心を動かすことができる物語をあらかじめ用意しておけば、それを読んでもらうことで、演者の迫真の演技を必要とすることなくそれが可能になる。
蔵前さん
僕も類人さんのように、失恋エピソードを物語にして用意しておく必要があるということですか?
失恋エピソードである必要はないよ(笑)道売り物語の種類について後から詳しく話すよ。僕が営業として売れるようになった後、後輩の指導にあたったり、起業してからは起業家さんや社長さんのサポートをたくさんしてきたけど、売り上げに困ったり、行き詰まったりする営業マンや起業家さんには1つの共通する特徴があった。それは、商品の説明はできるんだけど、自分の説明がうまくできないってこと。例えば、住宅営業時代、僕の下についた後輩は、飲み会の席とかプライベートで話をすると、ものすごく面白い奴なのに、こと営業の仕事となると商品の説明ばかりしていてちっとも面白くなかった。「もっとお客さんに自分のことを話せばいいのに。」みたいなアドバイスをすると、「仕事ではそんなことはできないですよ!」みたいなガードを彼は持っていたわけ。たぶん、自分のことを話すことで売れるなんて、そもそも知らないし、むしろやってはいけないとさえ思っていたはず。
蔵前さん
いや、その彼の気持ちわかりますよ。僕も仕事では自分のことなんてまず話しませんから。得意でもないですし。
それはもったいない。そこで僕は、自分で自分のことを話せない彼のために、ニュースレターを作ってあげた。面白い奴だったしね。ネタには困らなかった。それで、彼のエピソードを書いた手紙を5回くらいに分けて書いてあげた後、それを5日かけて、来てくれたお客さんの家のポストに届けなさいって教えてね。
蔵前さん
へえ。手紙を。それでどうなったんですか?
1週間たったくらいから展示場にその手紙をもった人たちが、「⚪️⚪️くん(後輩の名前)、いらっしゃいますかー?」って再来場するようになったよ。彼指名でね。彼が一番びっくりしたね。そしてそこから嘘のように売れるようになった。今思えばこれが僕が、一番最初にしたストーリーテラーとしての仕事だったかな。人様のストーリーをはじめて書いた経験。それから彼は自分のストーリーで人を呼べる人になった。
蔵前さん
それが道売り物語なんですね?
今思えばね。ちなみに僕って営業時代も起業後もこれしかしてないんだよね。人様や妻の道売り物語を書くこと、これが今でも僕のメインの仕事。僕が携わる道売り物語で大きな売り上げを出したり、集まる客層を変えたり、爆発的に会社を大きくしたり。そんなことをしてたら、気づいたら妻を含め人様の道売り物語を百冊以上書いていた。で、今に至る。
蔵前さん
加奈子さんも電子書籍とかアマゾンの書籍をお持ちですもんね。そこから大きな売り上げを上げられている。僕も加奈子さんのような冊子が持てたらなって思ってます。
妻の書籍はすべて僕が携わってるからね。妻だけじゃないよ。クライアントさんたちも、僕が携わった道売り物語を使ってかなりの売り上げを出している。広告から自動でね。ネットを使うと手紙ではなく、電子書籍やAmazonkindle、LINE、メールマガジンという形に変わるけど、やってることは僕が住宅営業時代に後輩のために書いたニュースレターと何も変わらない。道売り物語の威力は時代が変わっても不変的。人の心を打つ物語を持てば誰だって売れるし、世界観で勝負するビジネスが作れるよ。
蔵前さん
いいなあ。僕も自分の道売り物語が欲しい!道売り物語って誰のものでも作れるんですか?例えば僕とかの。
作れるよ。失恋エピソードの必要はないからね(笑)でも作り方はちゃんとある。でも、ただ物語を書いただけじゃ売れないよ。それはただのエピソードで ”道売り物語” ではない。
蔵前さん
そりゃそうですね。いったいどう書けばいいんだろう?
じゃあ、次はいよいよ道売り物語はどう作るか?を話していくよ。
蔵前さん
ストーリーでものが売れる理由はなんとなくわかりました。そして今の僕に、道売り物語が必要なことも。類人さんの言う道売り物語、もう少し具体的に、どういうものなんでしょうか?
まず、僕が考える道売り物語というのは前提として、”売るための読み物” だということなんだよね。これが基本になる。よく「ビジネスを大きくしたい!」「自分の商品を売りたい!」って理由から本を出したがる人がいるでしょ?出版すればビジネスはなんとかなるって思っている人。多分、知名度さえ上がれば売れると想像しちゃうんだと思うんだけど。
蔵前さん
そんな人いるんですかね?僕の周りにもビジネスが大きくなって出版社から声がかかって本を出した人、何人かいますけど。ただ、すでに彼らはビジネスがうまくいっちゃってましたけど。
そういう人が本を出すのって、ブランディングのためだったり、箔付けのためだったりするから、それはそれでいいんだけど、まだうまくいっていない人が、ただ本を書いても、なかなかビジネスにつながっていかないじゃない?
蔵前さん
まあ、そうでしょうね。
本を出したのはいいけど、出版がビジネスにつながっていない人の方が圧倒的に多いよね。現実的に。でも、これにはちゃんとした理由がある。僕は売るための書籍ばかり書いてきたからわかるんだけど、売るためには売るための本の書き方ってのがあるんだよ。だから、ただ、本を書けば集客できそうとか、商品が売れそうと思うのは幻想。その読み物が、ちゃんと筆者の売り上げに繋がるような書き方、物語になってないとそうはなってくれない。
蔵前さん
売るための物語の書き方ですか。
そう。出版社の編集者的ストーリーの作り方ではなくて、営業マン的なストーリーの作り方が必要になると言ってもいいのかもしれない。理想は3万〜4万文字くらいで、読んだ人が読み終えた後、筆者のサービスや商品に興味を持ち、何かしらのものが買われるのが理想。
蔵前さん
なるほど。道売り物語は、本屋さんに並ぶ書籍とは違うわけですね?
まったく違うよ。そもそも書店に並ぶ本は、筆者の商品を売るための読み物じゃない。編集者さんの仕事は本をたくさん売ること。筆者の商品を売るのが仕事じゃないよね?だから起業家が、出版社の編集者さんに、自分の商品を売るための本を出してもらおうとすること自体、そもそもナンセンスなんだけどね。
蔵前さん
そうか、確かに。なるほどな。
あと傾向として、出版社の編集者さんは、自分が携わる本で、筆者の商品とかサービスを売ることを嫌うね。でもこれは当たり前なんじゃないかな。書店に並ぶ本は、筆者の商品説明のためのカタログじゃないわけだし、そんなものを作っても編集者としての価値は上がらない。それより編集者としては、本が売れることの方が重要。当たり前だよね。
蔵前さん
確かに。僕の大学の知り合いで、大手出版社の編集者がいるんですけど、彼、すごくプライド高いんですよね。出版という仕事に携わり、世の中に影響を与える創作物を作っているんだというプライドなんでしょうけど。
そりゃそうでしょ。だって自分たちが関わった本が何百万冊と売れて、時代が動くことだってあるだろうし、世の中を動かす一石を投じているわけだから当然じゃない?それが彼らの仕事人としてのプライドだと思うよ。エリート意識って言ってもいいかな。
蔵前さん
そういうの、僕もわからないでもないんですけど、そこにあまり魅力を感じないんだよな。
だから、東大在学中に起業の道を選択したわけだ。エリートへの道もあったはずなのに。話を戻すけど、出版社の編集者さんは作家さんの本が売れたら嬉しい。でも僕たち道売りストーリーテラーは、その読み物を通じて筆者さんの商品が売れたら嬉しい。まったく役割が違うよ。だから蔵前さんの場合は、自分にはどちらの読み物が必要なのかを考えた方がいいよ。自分のやりたいことと照らし合わせてね。
蔵前さん
それはもちろん、道売り物語の方ですね。そもそも出版の話は以前に頂いたんですけど、断ってますから。
へえ、そうなんだ。奇遇だね、僕と妻もそんなことがあったかな(笑)道売り物語はすごくシンプルに言えば、蔵前さん、つまり筆者という商品をわかりやすく説明してくれる敏腕セールスマンの役割を果たす。その読み物を手に取った人が、蔵前さんという商品に興味を持ち、一定量が蔵前さんの何かしらの商品を買いたくなってもらう必要がある。その本自体は、必ずしもたくさん売れる必要はない。高得点レビューも不要。だから道売り物語は、出版社の編集者さんでは作れないかもしれないよね。商品を売ってくる力、つまり営業マン的視点が必要になる。逆を言えば、僕は何百万冊も売れるような本は書けないね。やってきた仕事が違う。と、ここまでの話で、なんとなく道売り物語という読み物の全貌、わかってくれたかな?
蔵前さん
わかりました。だからこそ余計にその道売り物語の書き方に興味が湧きますね。どうやったらそんな道売り物語が書けるのか?自分にもそんなストーリーがあるのか?
道売り物語は、”その人の人生をどこで切るか?” で、何個でも作れる。ストーリーがある、ないではなく作るんだよ。僕が新人営業マンの時に失恋エピソードだけで住宅が売れたように、切り方次第でいくらでも創作が可能。僕はこれまでたくさん道売り物語を書いてきたけど、大切な人との失恋や死別などの悲劇でも書けるし、クスッと笑ってしまうような喜劇でも書ける。シリアス、コミカル、ミステリアス、それこそいろいろな書き方ができるよ。もちろん、どんなパターンで書くにしても、物語は、決められた一定のルールに沿って書くわけだけどね。
蔵前さん
へえ。ルールがあるんですね。面白そう。
あと面白いのが、道売り物語は、その人の持っている商品それぞれで、別のストーリーが作れるところ。実際に僕のクライアントさんのケースだと、3つの違うタイプの商品をお持ちだったから、それぞれに道売り物語を作って、それぞれで広告を出してそれぞれで商品が売れているよ。
蔵前さん
商品ごとにストーリーが作れるんですか。へえ。
商品ごとに作るって言っても、商品のことを、ただ説明している読み物ではないからね。それだと本当に商品を説明するだけの性能カタログになっちゃう。道売り物語を商品から作るときは、その商品と筆者がどのように結びついているか?を物語でしっかりと表現する必要がある。商品のことだけを説明している書籍はそもそも面白くないから読まれないよ。
蔵前さん
なるほど。難しいな。商品の説明だったら負けないんですけど、僕が作るとまさにそんな感じの読み物になりそう。
商品の説明なら負けないって言い切れるのもすごいけどね。ちなみに、ここは、ストーリーテラーとしての真骨頂の部分になるけど、フィクションでも道売り物語は作れるよ。
蔵前さん
フィクション?作り話ってことですか?
そう。正確には完全な作り話にはならないんだけど、架空の主人公を設定したり、自分が相手にしてきたお客さんをモデルにして作ったり、ストーリーの作り方は無限大。ちなみに物語がフィクションだとしても、その物語がちゃんと筆者と結びついた道売り物語になっていれば、筆者の商品は売れる。
蔵前さん
へえ。すごいな。類人さんはこれまでフィクション、ノンフィクションだとどのくらいの割合で作ってきたんですか?
うーん、半々くらいかな。道売り物語では、フィクションで作る場合でも、必ず、筆者の実体験を元にして作る必要がある。僕さ、たくさんの起業家さんの道売り物語に携わる中でわかったことがあるんだけど、人にはその人が人生において、”たどるべき一つのレールみたいなものが存在していること” に気づいたんだよね。人の中に、その人それぞれで、決められたその人本来の生き方の物語の雛形みたいなものが存在してる。そして人は、その物語の雛形のレールの上を無意識で歩きながら、自分の人生を作ってる。道売り物語は、そのレール上のどの部分を切り取ってストーリーをするか?実はそれだけなんだよね。僕はいつもそこを見てる。そうやって作られた物語は、その人そのものの魅力を放つから、人の心を打つようになってるし、商品は売れるし、その人のファン客を集めることができる。ごめん、ちょっと難しくなっちゃったかな?でもこれがストーリーを作る時の僕が見てる部分。
蔵前さん
正直難しいな…、いや、でもなんとなくわかるような…。そもそも僕が今、モヤモヤしてるのも、「今の自分が起業家として自分本来の生き方とズレてるんじゃないか?」みたいな疑問から来てる感じがしますし。
自分本来の生き方のレールからズレていると感じると、無意識で自分本来の生き方のレールに戻ろうとするでしょ?なんか今の生き方が自分に合ってなくて居心地が悪い感じがして。

 

蔵前さん
そ、そうです!まさに。
道売り物語を蔵前さんが持つことができれば、自分自身の未来予測とか、自分のやってきた過去が、現在と一本に繋がる感覚なんかも感じることができたりするよ。自分の道売りストーリーを考えていく中で、起業家としての方向性だったり、進むべき道だったり、捨てるべきものだったり、守るべきものなんかもクリアになるし、なぜ今、自分がこの商品を売っているのか?その意味もわかってきたりする。そういうことに気づけるのも、道売り物語を考えるとわかる面白いところだよ。僕が携わった道売り物語で、起業家さんのビジネスや人生がどんどん変わっていくのを見るのが、ストーリーテラーとして最高に嬉しいんだよね。商品が売れることももちろん嬉しいけど、その人本来のレールで進めるようになった起業家さんの劇的な変化を見るのが面白い。一点集中、猪突猛進ができるようになった起業家さんのパワーはすごいよ。そうなったら起業家はだいたい儲かるようになってる。儲かるって字「信者」って書くでしょ?道売り物語は蔵前さんの信者を集める力がある。だから儲かるよって話。
蔵前さん
儲かる…信者。それだ!僕のしたかったことは!今までのビジネスではまったく出来てなかった…。僕に信者なんていないし、みんなが求めるのは僕のスキルとかノウハウだし…、稼いではいるけど、自分自身の存在意味がそこにない感じ…、それが嫌で嫌でしかたがなかった…。自分のファンになってくれるお客さんやスタッフに囲まれて楽しく仕事がしたい。そんなビジネスを作りたいんですよ!
僕はストーリーを作るという仕事をさせてもらう中で、そのお手伝いをすることができる。これが僕の天職だし、道売りストーリーテラーとしての役割だと思うわけ。蔵前さんは東大まで行ってさ、在学中に起業して、成功して、それでも満たされていない、そんでもって今、自分の本来の進むべき道ってなんだろう?ってもがいている。僕からすれば、すでに十分面白いよ。多分だけど、蔵前さんなら、僕の書き方に沿って道売り物語を書けばきっとすごいことになるはず。
蔵前さん
ほんとですか!?でもどうしてそれがわかるんですか?
ちょっと難しくなっちゃうけど敢えて言うとね、道売り物語って、自分の本来の生き方のレールの沿って生きようとした努力や、レールから外れてまたレールに戻るまでにしたことなんかの試行錯誤が多ければ多いほど、物語が面白くなるから、なんだよね。蔵前さんは多分、これまでかなりの試行錯誤をしてるはず。心の中でね。そうじゃなきゃ、エリートの道を選ばなかったことも、それだけ稼いでいるのにモヤモヤしてるなんてこともないよ。決して平凡には生きていない。そりゃ面白くなるでしょ?
蔵前さん
そうですかね?いや楽しみだな。僕からどんな道売り物語が生まれるんだろう?
多分だけど、蔵前さんが今のまま進むと頭の良さと能力の高さゆえにこうなるよ。売れば売るほどお客さんと自分は、買い手と売り手だけのドライな関係になり虚しさが増える。マネーゲームに走って疲れる。自分の魅力で従業員やお客さんがついてこなくて自尊心が満たされなくなっていく。
蔵前さん
いやいやもうなってますってば!全部。
あら、だったらそういうエピソードも物語に入れなきゃね。ほら、いくらでも書けそうでしょ?道売り物語。
蔵前さん
いやいや、まだそうは思いませんけど(笑)
え?そう?でも、蔵前さんが今、そうなっているのは、単純に売り方を一つしか知らなかったことが大きいと思うけどね。商品を説明して売るやり方、つまり術売りしか知らなかった。頭の良い人が術売りを極めたら必然的にそうなるよ。
蔵前さん
ほんとそうなりました。他社との差別化こそ正義だと思ってましたから。
でも、術売りですでにそれで成功してるんだからすごいよ。僕が営業時代、指導してきた後輩は、そのやり方ではまったく売れてなかったわけだから。でも、そんな後輩の道売り物語を作ってあげたら嘘のように売れるようになった。だとしたらすでに売れている蔵前さんならどうなるの?って話。ちなみに彼、今では経営者だよ。
蔵前さん
へーすごい。なんか見えてきましたよ。僕のやりたい世界が。道売り物語を持てば叶いそう。まあ、今までのやり方でこのまま進んでもうまくいかないことはもうわかってたから、なおさらそう思うんでしょうけどね。
蔵前さんにはまさに道売り物語が必要な時かもね。ただ、妻も話してると思うけど、道売りってかなり少数派のやり方なんだよね。個人でディズニーランドを作る感じになるわけだから。少数派の変わり者のやり方。うまく行った時はとてつもないけど、その分、やり方がまるで違う。そこはわかっておいて欲しいね。商品ではなく蔵前さんの世界観で人が集まってくるから、これまでとは違う売って終わりじゃない新たな責任が求められたりする。
蔵前さん
そこは大丈夫だと思います。僕はもともと他の東大の奴らと比べれば変わり者ですから。
確かに(笑)なら大丈夫そうだね。じゃあ次は、道売り物語を持つとビジネスがどんなふうに広がっていくかと言う話をするよ。

突然ですがここで少し、自己紹介コラムを書かせてください。自己紹介もさせてもらってないのに、物語が進んでいってますからね、失礼致しました。ちょっと長くなりますが、お付き合いいただければ幸いです。

文中、僕は大手の住宅メーカーの営業職として働いていたとお話ししていますが、実は僕、新卒で働いた会社を4ヶ月で辞めて、半年後に第二新卒として住宅メーカーに再就職してるのです。そしてそれには理由があります。

大学在学中、どっかの社長さんが書いた本で、「経営者は自分の会社を売り込む営業マンなんだから、経営者になりたければ営業職を経験すべきだ。」みたいなことを読んで、当時から経営者になりたかった僕は、「どうせ就職するなら、”難しいとされる営業職” についたほうがいいだろう!」と、新築分譲マンションを販売する不動産営業の会社に就職しました。そこで僕はとんでもない人と出会うことになるのです。

都内のモデルルームに配属された時にそこにいたEさんは、僕が入社する1ヶ月前に中途採用でその会社に入った営業マンでした。大手住宅メーカー数社で営業を経験し、住宅業界では伝説の営業マンと言われていた人らしく…、じゃあ、なんでそんな人がここにいるんだろう?とか思いつつも、ありがたいことに僕は、そのEさんにかなり可愛がっていただけることになります。「この人の下で営業を学んで起業家になるための勉強をしよう!全部吸収してやる!」当時の僕は鼻息が荒かったですね。

しかし、Eさんはそんなやる気あふれる僕にこう言うのです。「新築分譲マンションの営業なんて営業じゃないよ。こんなところでは営業力なんてつかない。まして経営者を目指すならここじゃない。」

「新築マンションの営業は営業じゃない?」「ここでは営業力は身につかない?」「何を言ってるんだこの人は?」とか思うのですが、このEさんが凄いのです。机では座りながらだいたい寝てるくせに、接客に出たらほぼ契約を決めてくるし、いきなり会社でトップの成績を上げるし…、「何者だ?この人は?」と、会社も周りの同僚も一目置く存在に一瞬でなってしまったのです。

「マンションを売るなんて簡単だよ。」いちいち鼻につく言い方をされるのですが、確かに本当に簡単に売ってくる…。僕はEさんにますます興味を持たざるを得なくなるのでした。

「どうにか成績を残してEさんに認められたい!営業力がついたと言わせたい!」がむしゃらに働いた僕は入社すぐに3戸のマンションを販売し、新人賞を受賞。「Eさん、見ました?どうですか!」と言わんがばかりにその成績を見せつけてみるのですが、Eさんときたら「倉地くんが売れたのは営業力があるからじゃない。たまたま物件が良かっただけ。そんなのは小手先の売り方だよ。そんな売り方はマンション業界でしか通用しない。」と小馬鹿にしてくる…。正直、むかついてむかついて仕方がありませんでしたね。

でも思えば、よく飲みに連れて行ってもらったり、休日も僕に付き合ってくれたり、営業のいろはを教えてもらったりと、貴重な体験をさせてもらっていたと思います。今でも、なぜ超エリートの彼が、僕をそんなに可愛がってくれていたのかいまいちよくわかりません。(ちなみに今ではEさんは大手の住宅メーカーの経営者です)

入社から3か月くらい経った頃でしょうか。僕はそのEさんから衝撃的なことを言われたのです。

「倉地くんは今すぐこの会社を辞めて大手の住宅メーカーに行きなさい。」

「はあ?何を言ってるんだ!?この人は?仮にも僕の上司でしょう?その人が会社を今すぐ辞めろって。本気か?」でも顔がマジなんですよね。

「なぜ、せっかく入った会社を辞めないといけないんですか!しかもなぜ大手の住宅メーカーなんですか?」尋ねるとEさんがこう言います。

「マンション営業は売って終わりの販売員にすぎない。契約したら金消きんしょう(ローン実行)までお客さんと会うこともない。責任が伴わない売って終わりのただの販売員。あるものをただ案内して売るだけ。やってることはファミレスの店員と何も変わらない。そんな業界で売る力を身につけても、本物の営業力がついたとは言えない。倉地くんは経営者になりたいんでしょ?だったら売ってからがスタートの住宅営業で営業力をつけなさい。今からでも遅くないから転職しなさい。一番難しいとされる住宅営業で勝負しなさい。レベルの高い人たちがいる世界を見てきなさい。」

もう無茶苦茶です。日本には、石の上にも三年という言葉があるじゃないですか。新卒で入った会社を数ヶ月で辞めて再就職?あり得ないでしょ!とか思うのですが、ただ、Eさんは、真剣に僕のために助言をしてくれているとも感じる…。そしてどうしてもこの言葉が引っかかるのです。

「マンション営業では本物の営業力は身につかない。レベルの高い人たちがいる世界を見てきなさい。」

僕が営業職を選んだ理由は経営者になるために営業力を身につけたかったからです。だからもし、彼が言うように、この会社にいて、それが身につかないんだとしたら、確かにここにいる意味がない…、一理ある…。レベルの高い人たちの世界というのも気になる…。入社から4ヶ月後、僕は彼に半ば、そそのかされるような形で転職を決意します。

「大手の住宅メーカーが、たった数ヶ月で新卒で入った会社を辞めた、しかも一流大学卒でもない僕なんかを、今さら採用してくれるんだろうか?」一抹の不安はあったものの、僕は大手住宅メーカーに履歴書を送り面接を経て、無事、大手3社から合格をもらうことができ、その中の1つ、Sという大手メーカーに再就職を果たしました。まあ、そんな無計画でデタラメな生き方をしてたから、当時の彼女に愛想を尽かされてしまったんですけどね(笑)勝手に転職を決めて、突然、東京から愛知に引っ越すって伝えた途端…、そりゃ振られますね。

そんな経緯を経て、あの展示場配属初日です。結局その後、僕は瞬く間に6棟の契約を取ることになったわけです。失恋エピソードを語るあの手法で、ですね。ただ、その後がきつかった…。

マンション営業ってほんと売って終わりだったんですよね。売った後、営業がやることは特にない。でも住宅は違います。売ってからやることがとにかく多い。設計図を詰めていく作業の打ち合わせ、金額の最終決定、地鎮祭、棟上げ、竣工、引き渡し、入居後のフォローまで、すべて営業がやる必要があるわけです。(当時、僕がいたメーカーでは)

入社して半年から1年は、ほぼ毎日2、3時間しか寝れませんでしたね。しかも売った棟数も多いからもう大変。新人で仕事のやり方がわからない僕は、契約を取ったはいいものの、対応がうまくできず、結果、契約した6人の方全員から解約したいと言われてしまいました。

正直舐めていた…。マンションは売って終わり。それが感覚として身についてしまっていたんだと思います。その雰囲気がお客さんに伝わってしまったんでしょう。お客さんたちから言われたのが、「倉地さんを信頼して買ったのに!」「倉地さんだから契約したのに契約前と契約後が違う。」「期待した倉地さんと違った。」

倉地さんだから買ったのに…。

この言葉は重かった…。「マンション営業なんて本物の営業じゃない。」Eさんが言っていた意味はこういうことだったのか…。確かに売って終わりの営業では、本物の営業力は身につけることができなかったかもしれない…、信頼で売り、その信頼に応えることができる人こそが、本物の営業だということをEさんは僕に教えたかったんだ…。だから住宅営業に行けと言ったのか…。そんなことを痛感する日々でした。

でも、誇れることもあって、6件契約してすべての方から解約したいと1回は言われちゃったんだけども、結局、誰も解約にはならなかったことなんですよね。まあ、信頼回復のために、その後の半年間は、契約どころじゃなかったですけど(笑)でも、一度は失った信頼を取り戻せたこと、すべての方の新築がちゃんと完成したこと、この時の経験は今、僕の起業家としてのマインドというかポリシーに反映されているように思います。

道売りと術売りの違いは、”お客さんが商品ではなく売り手で買う” ということです。こちらを信頼して買う、人で買う。だから売ってからがスタートになります。売り手ワールドに惚れてもらって買ってもらうわけですから、ある意味、術売りよりも責任重大です。買い手が売り手に期待している思いは、売り手が思っているものよりも何倍も強いかもしれない。その期待を裏切った時の怖さ…。住宅営業に携わり痛感できたのでした。

でももし、その期待に応えることができて、買い手の信頼を増幅させることが出来た場合、ビジネスは大きくなり、売り手ワールドはどんどん大きくなっていく。これ、ちょっと語弊があるかもしれませんが、道売りの場合、主役は ”売り手” なんです。だから主役である売り手は、自分の世界観を壊してはいけない。

道売り物語はあなたの魅力で人を集めることができます。自分の道でファン客を集め、囲まれながら走っていくビジネスが作れちゃう。簡単ではありません。でもそれができた時の喜びは術売りのそれを遥かに凌駕します。

起業家は売って終わりのビジネスだってできる。中国あたりから安価な雑貨でも仕入れてアマゾンあたりで大量に売ったっていい。稼げますよ。ビジネスとしては悪くない。でもそんなビジネスでは満足できない人がいる(事実そういう人たちが僕のところに来る)、自分のファンを持ち、自分の世界観でビジネスを作っていきたい起業家がいる。

住宅営業経験者として言わせてもらえば、やっぱ、売って終わりのビジネスより、売ってから顧客と共に始まるビジネスの方が面白い。血が通うビジネス、信頼をやり取りをするビジネス、そして自分の世界が作れるビジネス。そこには常に売り手と買い手の間にドラマと感動がある。その面白さを教えてくれた伝説の営業マンEさんと住宅営業業界に感謝ですね。

さて、続きは第三章になります。道売り物語を持つと広がっていく未来についてお話ししていきますので、ぜひお付き合いくださいませ。

ここでちょっと気が早いけど、蔵前さんがもうすでに道売り物語を持ったとしての仮定の話をしてもいいかな?
蔵前さん
僕が道売り物語を持ったとして?
そう。僕は住宅営業時代、後輩にニュースレターを作ってあげて、展示場に来てくれた人の家のポストに、数日に分けて入れるように指示して、それを読んでもらっていたって言ったでしょ?でもそれだと、展示場に来てくれた人にしか作ったニュースレターを読んでもらうことができないじゃない?
蔵前さん
そうですね。
これだとせっかく道売り物語を作っても、読んでもらえる人に限りがある。でも、インターネットを使うと、その何十倍、何百倍の人に、蔵前さんの道売り物語を読んでもらうことが可能になるんだよね。
蔵前さん
加奈子さんがネット広告でやっているように、ですか?
そう。妻の話が出たから、彼女が持っている道売り物語の一つ「先生のための非常識な教室運営マニュアル」という読み物を例に話すと、この読み物は、広告から読んでもらった人の中の一定の人が、妻の世界観に共感して、オンライン講座や有料のセッションを購入してくれるまでのことが出来ている。
蔵前さん
購入するまで?
そう。これは「先生のための非常識な教室運営マニュアル」という読み物に、初見で人が妻の世界観に共感し、購買してくれるまでの力があるという証拠。これはつまり、この読み物は、”敏腕セールスマンがやるべき役割を妻の代わりにしっかりと果たしてくれている” とも言える。ここがポイント。たった一冊の読み物にここまでの力があるってところがね。
蔵前さん
売れるのは確かにすごい。しかもその書籍、そんなに長い文章じゃないですよね?
4万文字くらいかな。
蔵前さん
すごいな。僕、本はけっこう読みますけど、書店で本を読んで一冊読み終わった後、筆者の商品を買おうと思ったことなんてないもんな。それが道売り物語の力か…。自分の世界観に1冊でどっぷり浸かってもらうことができるのも素晴らしい。その上で一定の人が購買までしてくれる。なるほど確かにそれは、自分の代わりの敏腕セールスマンだ。
もし今、蔵前さんが既にそういう役割を果たしてくれる自分の道売り物語を持っていたとしたら、蔵前さんなら次に何をする?
蔵前さん
うーん、僕ならその読み物をそれを必要としてるより多くの人に届けたいと思いますね。
そう、そう思うでしょ?まさにネットはそのために使う。
蔵前さん
それがネット広告ですか?
広告も選択肢の一つだけど、それだけじゃないよ。道売り物語の原稿が出来上がると様々な形に変化させることができる。まず一つ目は小冊子という形。道売り物語の原稿を冊子にすると、名刺代わりにしてはあまりに効果が大きすぎる最強の自己紹介ツールになるよ。

コロナ以前はね、妻は人が集まるセミナーとかに出るとね、そこで名刺代わりに小冊子を配っていたりしてたわけ。するとそれを読んだ人から、セミナーが終わった後、メッセージが来たりする。「もらった小冊子を読んで感動しました!ぜひ、加奈子さんのサービスを受けたいのですが…」って。そんな感じで契約になった方、実際かなりいるよ。
蔵前さん
確かにそれはいいな。勉強好きで、僕もよくセミナーとか勉強会に出るんですけど、人とうまく話せないから、そういう渡せるものがあると助かるな。
コロナで人と会う機会が減って、小冊子を渡す機会も少なくなっちゃったけどね。何年か前、妻が小冊子を息子の保育園の先生に渡したら、それがきっかけで、先生たち向けの講演会を頼まれたなんてこともあったね。あと最近では、居酒屋さんで食事している時に、仲良くなった店員さんに冊子を渡したら、その人が次の日、オンライン講座を買ってくれたなんてこともあったよ。道売り物語の小冊子は名刺よりも何倍も強力だよ。
蔵前さん
名刺代わりの小冊子か。響きがいいな。
ちなみに小冊子は、Amazonkindleのペーパーバックというサービスを使うと、1冊からでも冊子にできるし、全国に送ったりもできるから、冊子にするのに印刷会社を使う必要や在庫を持つ必要もない。ほんとすごい時代になったね。でも、令和のこの時代のメインツールは電子書籍だね。妻やクライアントさんたちはエルメというサービスを使って、LINEを使って電子書籍を配布してる。

小冊子を郵送していた頃の妻。今ではこれを代わりにアマゾンkindleがやってくれる↓

蔵前さん
エルメ。LINE公式のAPIですね?
そう。さすがに詳しいね。エルメを使うと電子書籍を読んでくれた人の感想を簡単にもらえたりするし、電子書籍もスマホで読みやすい。LINE公式はメールマガジンよりも確実に届くから、今、電子書籍を届けるならエルメ一択だね。あとエルメは電子書籍との相性がかなりいい。
蔵前さん
エルメは、HTMLをフォームに実装できるからですか?(←マニアックですみませんby筆者)
おーさすが。その通り。ちなみに最近では、妻やクライアントさんたちの電子書籍配信ツールにメールマガジンは使っていない。メルマガを使っていたときは、電子書籍をWebページで作って配布していたけど、今は、エルメで電子書籍を作ってニュースレターみたいに数日に分けてステップ配信で読んでもらうわけ。でもこれ、やってることは住宅営業時代と同じなんだけどね。住宅営業時代と違うところは、展示場に来てくれた方のポストに入れるんじゃなくて、ネット広告を出してLINE公式に登録してもらうことで、よりたくさんの人に電子書籍を届けることができるところ。
蔵前さん
そこでネット広告の登場か。広告は興味はあるんですけどやったことないんですよね。
道売り物語の電子書籍を持つことができた場合、ターゲットさえ間違えなければ、一定量の人がちゃんと購買までしてくれるから、ネット広告を出すのは怖くないんだよね。むしろ広告費をかければかけるほど売り上げは上がる。これは、道売り物語が、”はじめて読んだ人が蔵前さんの世界観に共感し、購買してまでしてくれるというセールス力があればこそ可能になること” 、なんだけどね。
蔵前さん
それ、理想なんだよなあ。広告をかければかけるだけ売上が上がるって。
ちなみに僕は、”ビジネスは広告費をかけないでボリューム(売り上げの最大化)させることは難しい” と思ってる。だから本当はね、なんとかお金をかけないで売り上げを出そうって考えるんじゃなくて、起業家は、”広告費をかけていかに売り上げを大きくするか?” を考えるべきなんだよ。でも、自分の代わりに売ってきてくれる敏腕営業マンツールを持っている起業家なんて極端に少ないからそういう発想にならない。だからなんとかお金をかけずにって考えちゃう。それで結果的に遠回りしちゃう。道売り物語を持つことが出来ればどこにお金をかけよう?って考えになる。「あなたも無料で集客できます!」なんてキャッチコピー、目にも入らなくなるよ。
蔵前さん
なるほど。ビジネスを大きくするのにお金をかけた方が早い、という考え方は類人さんと同じです。お金をかけてもそれ以上売り上げられたらいいわけですもんね。
その通り。さすがは稼いでる人。自分の代わりに売ってきてくれる敏腕営業マンツールを手に入れたら、むしろ広告費をかけたくなる。とは言え、道売り物語の原稿を持てると、お金をかけずに売り上げを出すこともできてしまうよ。それがAmazonkindle。妻やクライアントさんの電子書籍には売ってくる力があるから、kindleから毎月、一定量、オンライン講座や有料のものが勝手に売れていく。ちなみに僕の周りのkindleで本を出してる人で、自分の有料のサービスが定期的に売れている人、あまりいないから、これも道売り物語の力だと思う。ただの読み物をkindleに出しただけでは有料サービスは売れないよ。数字を言っちゃうけど、妻の場合、kindle本を読んだ人のうち1/10くらいの人が有料商品を買ってくれてる。蔵前さんも原稿ができたら無料だし、出してみるのも面白いかもね。
蔵前さん
10人に1人が購入…。へえ、すごい。
Amazonkindleってね、まさに道売り物語を持っている人向きのサービスだって感じるんだよね。出版社で本を出す時のような、書いちゃいけないこととか、細かい制限なんてまったくない。原稿は自分の好きなように書いていいし、本の中で自分の商品をガンガン販売したっていい。さらにいつでも原稿や表紙を差し替えられる。ほんとなんでもあり(笑)そんなこと出版社から出す本じゃ絶対できないよ。kindleで本をたくさん売って、ロイヤリティで稼ぐってのは、難易度が高いかもしれないけど、道売り物語を持っていれば、kindleに出して読んでもらって、その中から一定量の人に商品を購買してもらうことは十分できる。無料だし、ブランディングにもなるから、道売り物語の原稿ができたら考えてみても面白いかもよ。
蔵前さん
そうですね。いや、でもやっぱ僕は、ネット広告からのエルメだな。広告費をかけたらかけた分だけ売り上げが上がるような、自動で売れる仕組みを作りたい。加奈子さんや類人さんのクライアントさんたちがやってるように。自分の世界観に惚れてくれる人がどんどん増えていく仕組みを。集客は広告に任せたい。
できるし目指してよ。道売り物語が完成してそれができたら、蔵前さんは買ってくれた人にだけに集中すればよくなる。よく「SNSとかブログとかyoutubeは配信しなくて大丈夫なんですか?広告だけでいいんですか?」っていう質問をもらうんだけど、そりゃ、そういう配信もできれば最高だよ?でも妻も僕のクライアントさんたちも、広告からどんどん新規の人の売り上げが出ちゃうから、そんなことをしてる余裕がなくなっちゃうんだよね。道売り物語を持っていたら、ぶっちゃけ集客はネット広告だけで事足りちゃう。もし、もっと多くの人を集めたくなったら、SNSとかブログを書くより、別の道売り物語を作って電子書籍にして、新たな広告を出した方が効率的。今のネット広告すごいから。的確にふさわしい人に届けてくれる。
蔵前さん
なるほどなあ。電子書籍を増やしてそれぞれを広告に出していくわけですね?
その通り。それが僕が考える ”道売りスト” が行うべき効率的なマーケティング手法。自分の代わりの敏腕営業マンの数を増やしていき、営業マンそれぞれに給料を払い、売ってきてもらう。書籍ごとに広告費という給料を払ってね。情報起業家が持つべきものは、道売り物語と言う、自分の代わりに動いてくれる敏腕営業マンたちだよ。

蔵前さん
なるほどなあ、そうですね、そりゃ合理的だ。ネット広告ってそうやって使うんだなあ。確実に売れるツールを持ってから、広告費を使って、費用対効果的にレバレッジをかけていくのか。
合理的というより、これって、住宅営業の世界で、道売りを身につけている敏腕営業マンが普通にやってることなんだよね。敏腕営業マンは、自分オリジナルの世界観を武器にした売り方を持っていて、住宅を買う可能性がある人がそこにいれば、いつでも新規の人を契約できる力がある。でも術売り営業マンは、僕の後輩の彼を含めて、その力が弱いから、どうしても数打ちゃ当たれ戦法になってしまう。飛び込み、訪問、電話セールス一辺倒!みたいにね。これをネットビジネスの世界で表すと、とにかくブログをたくさん書いたり、youtube動画を毎日のように上げたり、SNSの発信をたくさんしたり、見込み客がいそうな集まりに足繁く出席してみたり…。やっていることは術売り営業マンのそれと同じ。敏腕営業マンはそんな効率の悪いことはしない。僕の元上司、伝説の営業マンEさんなんてだいたい机で寝てるんだから(笑)でもそれは、いつでも新規の人を取れる力があるからこそできること。だったら起業家も、自分の代わりに売ってきてくれる敏腕営業マン、道売り物語をまずは持った方が効率がいいですよね?っていう単純な話なんだけどね。蔵前さんならわかってもらえるはず。
蔵前さん
いやー、理想ですよ、それが。道売り物語を持つとできるなら凄すぎます。
道売り物語はネット広告とエルメとの親和性、かなり高いね。あと、道売り物語を持つとこんなこともできるよ。道売り物語では商品ではなく、その人の世界観で人を集めるから、商品がなくても売り上げが出せる
蔵前さん
商品がなくても?え?どういうことですか?
そうだな、妻の例で話すと、6年前、出した電子書籍でオンライン講座を募集したんだけど、一瞬で100人くらいの人が購入してくれたんだよね。金額は3万円。でも売った時はまだ、そのオンライン講座はまったくできていなかった。ちなみに買った人はほとんどの人が新規の人。
蔵前さん
新規の人にまだできてもない講座が売れるんですか?
売れる。妻は売った後、集めた人たちとオンライン講座を一緒に作っていった。そのほうが実は盛り上がる講座になったりするんだよね。ちなみに最近も妻は、新しい書籍の広告で、一瞬で50人以上の新規の人に3万円の講座を販売したよ。同じ売り方でね。今も講座作りが進行中。売った後の方が忙しい(笑)
蔵前さん
す、すごいな。売ってから商品を作るのか…。
住宅だって売ってから作るじゃない?売るときにあるのは設計図だけ。道売りの場合、集まってくれる人たちは売り手の世界観を体感できるものをどんどん求める。ディズニーランドでファンが新しいアトラクションを求める心理と同じ。もし、そのアトラクションを一緒になって作れる企画があったらどう?喜んで買ってくれると思わない?良いものができたらより自分が携わった感もあって余計に嬉しいしね。道売りだとそういう売り方だってできちゃうわけ。だから売る時、商品がまったくできてなくても販売できちゃったりする。設計図だけでね。
蔵前さん
なるほど。その発想はなかった…。まさに住宅営業的発想…。商品作りのやり方もぜんぜん違う…。他社との差別化を考えて商品を作ってから売る、とかではないんですね…。
もちろん作ってから売ってもいいよ。富士急ハイランドはそうやって商品を用意するよね。どこよりも性能が良い乗り物をまずは用意する。「世界一のスピードマシン登場!」とか宣伝してね。でもディズニーはそんなことはしない。他社との差別化も考えないし、ましてやお客さんの悩みを聞いて商品を作るなんて絶対やらないよ。そんなことをしたらディズニーの世界観が壊れちゃう。お客さんの世界観でアトラクションができていったら嫌だよね(笑)よくあるビジネスセミナーで言われる、”お客さんの悩みから商品を作りましょう!” は道売り最大のタブー
蔵前さん
なんて高飛車!でも面白い!確かにディズニーは高飛車だもんな。最近も、1DAYパスの金額が1万円を超えたってニュース見ましたし。殿様商売なのにファンがいる。くそー!そんなビジネスがしてみたい!簡単ではないのでしょうけど…。
簡単じゃないけど挑戦してみる価値はあるよ。術売りしかしてこなかった人は特にね。蔵前さん、どうせこれまでも難しいことに挑戦し続けてきたんでしょ?見ればわかるよ。だから取り組む方向性を変えるだけ。
蔵前さん
加奈子さんにもさんざん言ってるんですけど、もう宣言してますから!道売りをするんだって。術売りでさんざんモヤモヤしてきましたからね。ただ稼ぐだけじゃもう満たされない。術売りでは僕のやりたいことは実現できないことはもうわかってます。だからやらなくちゃ!
蔵前さんも特殊だけどね、東大在学中に起業とか、術売りで稼げたら満たされなくなって自分の世界を作りたくなったとか…、まあ、動機はなんでもいいんだよ。僕の前に現れる人は、SNSマーケティングに疲れた人とか、DRM的マーケティングを学んだけど自分に合わなかった人とか、薄利多売の馬車馬労働ビジネスを体験して嫌になった人とか、ジョイントベンチャーでパートナーにうまいように使われちゃった人とか、人に集客を任せていたら、望んでいないとんでもない依存体質の人ばかり集まっちゃった人とか(笑)、自分の道売り物語が欲しくなった理由はほんと様々。でも重要なのは動機じゃない試行錯誤をしてきた経験そういう経験こそ、道売り物語を作る上で大事な要素になるんだからね。
蔵前さん
そ、そうなんですか…。だとすればますます気になります。本当に僕の道売り物語は作れるのか?ってところが。
そう来ると思ってたよ。大丈夫。蔵前さんが道売り物語を作れるのか?作れないか?それを判断できるものを作っておいたから。
蔵前さん
え?そんなものがあるんですか?
あるよ。それじゃあ最後に、僕が作った発明品「道売り物語の作り方テンプレート」というものを紹介するね。
ここであえて聞くけど、蔵前さんは自分の道売り物語欲しくなった?
蔵前さん
もう聞かれるまでもなく。でも、自分のことをアピールしたりして商品を売ってきた経験がないから、その部分の不安は正直ありますけどね。他社との差別化とかメリットデメリットとかを説明する頭では誰にも負けない自信はあるんですけどね。
頭では負けない!おー、すごい自信。でも嬉しいよ。道売り物語を持つことの魅力がわかってもらえたみたいで。ちなみに道売り物語は誰でも作れるんだよ。
蔵前さん
誰でも?
ごめん、誰でも作れるって言っちゃうと、ちょっと語弊があるかな。ちょっと前にも言ったけど、人の中には、それぞれ決められた一つの生き方の物語の雛形みたいなものが存在してるって言ったでしょ?そして人は、その物語の雛形のレールの上を無意識で歩きながら、自分の人生を作ってるって。どうやら人は、そのレールに沿って生きれている時は気持ちがいいと感じ、そのレールから外れて生きている時は気持ちが悪いって感じるようになってるらしい。でもそれって、なんとなく誰しも経験があると思うんだよね。道売り物語ってその気持ちがいいって思う部分を表現するだけだから。そういう点では誰でも書けるかなと。
蔵前さん
うーん、そう言われると書けそうではありますけどね。
自分が生きる中で、たどっていて気持ちいいって思うレールみたいなものの存在を理念って呼んだり、いろいろな呼ばれ方がされるけど、この部分を物語で、売れるように魅力的に表現するのが道売り物語だから。
蔵前さん
そこに理念が関わってくるのか…。
でも、その理念とかそういう言葉にしにくいものって、自分だとなかなかわからないじゃない?人に伝えるなんて特に難しい。人は、自分のことが自分で一番わからないようになってるからさ。
蔵前さん
僕の場合は加奈子さんに理念抽出コンサルをお願いしたので、言語化できましたけど、自分だとまるでわかりませんでしたね。自分の理念のことなんて。
ちょっと難しいけどついてきてね。ここがポイントになるんだけど、道売り物語を作れる人の特徴は、”自分本来の生き方を自分である程度、顕在化できてわかってきてる人”、なんだよね。そういう人であれば、僕ならその人から魅力的な道売り物語をつむげる。そしてそうなっている人は面白いことに、”その人が扱ってる商品と人生がリンクしてるという特徴がある” 。だからその商品が売れる。すべては繋がっているんだよ。あとは、道売り物語を書いたことで、まったく別の新しい商品が生まれるパターンもあるね。こっちのほうが多いかな。
蔵前さん
うーん、また理解不能な領域の話になってきたな。ちなみに、自分の本来の生き方がある程度、顕在化してわかってきてるってどういう人なんですか?
蔵前さんの今がそれだよ。その状態になっている人は、自分の本来の生き方のレールから外れた時、強烈な違和感を感じていたり、自分本来の生き方に戻すべくいろいろと試行錯誤してる。簡単に言うとバタバタしてる(笑)人生のピンチになっている人、今が人生の岐路だと感じている人なんかもいるね。そうならないと人は反転できないのかもしれないね。
蔵前さん
なるほど。その状態ならわかります。まさに今、生き方の方向性を変えたいと思ってるその時ですから。
その状態だと、人は、実はうすうす、「自分の進みたい方向は今とは違うんじゃないか?」とか、「もしかしたらこっちじゃないか?」みたいなことに悩んで、嫌でも自問自答し、自分自身で内観を始める。ここまでくらいの状態にはなっておいて欲しいね。さすがに何も考えてない人は難しい。まあそういう状態になっている人じゃないと今、僕が話してる道売り物語になんて関心がわかないかもしれないけどね。
蔵前さん
なるほど。そのタイミングで今日か…。面白いな。
自分の生き方に悩むことは無駄じゃないんだよね。実はピンチや失敗も。人生最大の悲劇だって反転のきっかけになったりする。心理学っぽくなっちゃうけど、”人は自分の本来の生きるべき道みたいなものが歳を取るにつれ、自我という殻を破って湧き出てくるようになっているんだって”。ユング大先生が言ってた(笑)そんな難しく言わなくても、みんな「自分の本来の人生を生きたい!」って欲求を持っているんだと思う。だから道売り物語は多くの人の心を打つんだよ。人の本質的な欲求に訴え、呼び覚ます力がある。心理学ついでに言うと、40歳前後でそういう心の葛藤を経験することが多いって言われているね。
蔵前さん
心理学は多少、学んだのでわかりますけど、その状態、まさに加奈子さんに会う前の僕ですね。アイデンティティクライシスとかなんとか言ったかな。年齢的にもバッチリ符合します。
妻からの紹介の方は、妻がそこからさらに理念を言語化するまでをお手伝いしちゃうから、道売り物語を作る時は楽なんだよね。妻が携わることによって蔵前さんが思っているよりも、本心の欲求の顕在化が知らず知らずのうちに進んでいるはずだから。その状態の人の物語は非常に書きやすい。ストーリーが湧き出て来ちゃう。まあ、妻を経由してなくても書けるけどね。妻も僕も誰かに理念を出してもらったことなんてないしね。こう言うのも変だけど、妻を使えるクライアントさんたちが羨ましいよ。
蔵前さん
なるほど。それじゃあラッキーな僕は、加奈子さんに抽出して言語化してもらった理念を類人さんに教えたらいいんですね?
いや、その必要はないよ。その人の中で本来の生き方がある程度、顕在化されていれば僕はそれでいい。あとは僕が蔵前さんのストーリーをつむげば、勝手に妻が言語化した理念に沿ったストーリーがちゃんとできていくから。
蔵前さん
え?じゃあ言語化した理念を類人さんに伝える必要ないってことですか?
うん、必要ない。僕も妻にあえて聞かない。これ、不思議なんだけどさ、妻からの紹介の方のストーリーを作ると、その人の理念とか売りたい商品とかを妻から聞いてなくても、ちゃんとそれと繋がる物語が出来上がるんだよね。物語が完成するとクライアントさんたちには毎回、びっくりする。「なんで類人さんにストーリーを作ってもらうと、加奈子さんに出してもらった理念と、一緒に作った商品とが繋がるんですか!?」ってね。
蔵前さん
うわあ。そういうちょっと理解できないような話を聞きたかったんですよね。今、ゾワっと来ましたけど、そういう僕では理解できないところを、加奈子さんも理解してると感じたから、仕事をお願いしたんですけどね。やっぱ類人さんも同じですね。まあ僕の場合はそういう人じゃないとお金は払わないですけど。
一定レベルを超えてる人はみんな同じだと思うけどね。敏腕セールスマンたちもそうだった。普通のセールスマンには見えてない世界が見えてたよ。だから売れるよね。蔵前さんも同じでしょ?蔵前さんしか見えていない世界が見えてるはず。僕らとはまた違った分野のね。だから億を稼げてるんだと思うし。
蔵前さん
まあそうですね。でも僕の見えてる世界は、類人さんや加奈子さんと僕ではジャンルが違うかな。それこそ術売りだったらある程度、極めてるとは思いますけど(笑)
蔵前さんが、頭では誰にも負けないって言ったのと同じように僕も、ストーリーテリングの力では誰にも負けない自信がある。まあ、それを磨いてきたんだけどね。その人の中にあるストーリーをつむいでいくと、その人の中にある本来の生き方を反映した魅力ある物語が作れるようになった。人様の、売るための物語を書き続けたからできるようになった。ただそれだけだよ。もちろん、たくさんの失敗の上にね。
蔵前さん
いやー、面白い。今の僕には類人さんのその能力が必要だ。僕にはない能力だからお願いしたくなる。
失恋エピソードで住宅を販売した時、自分のストーリーで商品が売れるんだとわかった僕は、それ以来、人の中にある物語で商品を売ることだけを常に研究してきた。そしてたくさんの人の道売り物語作りに携わってきた。そしたら、人には誰かに憧れられたり、ついていきたい、応援したい、その人になりたいって思ってもらえる人の心を打つ物語が誰にでもあることがわかった。たくさん書き過ぎて僕は、そのそういうストーリーを人から下ろせるようになった。住宅営業時代からそれしかやってきてないんだから。数やればできるようになるよ、蔵前さんも。
蔵前さん
ストーリーを下ろすか…。類人さんの見えてるその世界、僕もちょっと見てみたい感じはするな。
垣間見れるよ。僕と一緒にストーリーを作ればね。自分の頭の上からストーリーをおろすという体験を感じてもらえるはず。こういう話を聞いて面白いって思ってくれると嬉しいんだよね。なかなか理解してもらえないから。不思議なんだよなー、道売り敏腕営業マンも同じような感覚を持ってたりする。
蔵前さん
類人さん、僕の道売りストーリー作り、その類人さんのストーリーテリングの力でお願いしますよ!
うん。もちろん。そんなのはお安いご用だから任せてよ。それよりさ、僕の発明品の話を聞いて欲しいな。
蔵前さん
え?発明品?
そう。蔵前さんはいいよね。あと、妻も僕のクライアントさんたちも。「類人さん、道売り物語を作ってください。」とかなんとか言ってさ、僕に道売りストーリーを作ってもらってファン客を集客して、それで自分の世界観を武器にしたビジネスをどんどん作れちゃう。羨ましいよ。
蔵前さん
は、はあ。でもそれだけ類人さんの能力を欲しがる人がいるってことなんじゃないですか?
そうなんだけどね。だからこれまで仕事には困らなかった。
蔵前さん
羨ましいですよ。そんな特殊能力。でも、僕たちコンサルタントの仕事ってそんなものじゃないですか?基本、裏方ですし。僕もコンサルタントだから同じですよ。いつだってクライアントさんや従業員は僕の能力だけを欲しがって、そして身につけるといなくなる…。
蔵前さんはそれが嫌になって、妻に相談したんでしょ?自分のスキルとか能力が高すぎるために術売りを極めて稼いではいたけど、それだけでは満足できなくなって、いよいよ自分の世界を作りたくなったんじゃないの?
蔵前さん
ええ。その通りですよ。
実は僕も同じなんだよね。
蔵前さん
なるほど。でも今の僕は、もう、類人さんに道売り物語を書いてもらえさえすれば、自分の世界が作れるんじゃないか?って希望的観測を持ってますけどね(笑)
そう思ってもらって構わないけど、僕だって蔵前さんと同じで、自分の世界観で勝負するビジネスを作りたいわけ。
蔵前さん
類人さんは道売りストーリーが書けるんだから、自分で自分の道売り物語を書けばいいじゃないですか?
いや、これが、自分で自分の道売り物語はなかなかうまく書けないものなんだよね。自分で書くとどうしても ”そんなことは言ってはいけないファイター” が作動してしまう。
蔵前さん
なるほど。確かに自分で自分のことを書くのは、小っ恥ずかしいというか、歯が浮くというか、身構えますね。コンサルとしても、人のものを売るのは楽ですからねえ。人のことはなんとでも言えちゃう(笑)
自分のものが一番難しいよね。僕も人のストーリーならいくらでも書けるのに。でもね、さすがに人の物語を書き過ぎたことによって、僕はとうとう気づいた。爆発的に売れる道売り物語には一定のパターンがあることに。だったら僕が書いた人様の売れた道売りストーリーを分析して、書き方の雛形のテンプレートを作ってそれに沿って書けば、自分でも書けるんじゃないか?って思い立ったわけ。そして、とうとう僕は半年前、ついに道売り物語を書くためのテンプレートを完成させた。それが「道売り物語作り方テンプレート」というものなんだよ。
蔵前さん
ん?その物語、類人さんが書いているんですよね?自分で自分のレターを分析って…。
そうなんだけどさ、僕が人様の物語を書いている時って、その人の頭の上からストーリーを下ろして文字にしてるだけで、自然に文章になっていっちゃう。でも、自分の物語でそれをしようとするとできない。だから、自分のレターを分析して書くための雛形のテンプレートを作るってのもおかしな話なんだけど、それをする必要がどうしてもあったわけ。実は売り上げが爆発する道売り物語って、書いてる最中から自分でも、「あ、この物語は売れるな!」っていう確信があったりする。そしてやっぱりそういうものは例外なく当たる。だったら、うまくいくパターンで、すべての道売り物語を作れば全部当たるんじゃないか?っていう予感もあったしね。テンプレートにするの得意だし。
蔵前さん
なるほど。それは僕も得意だ。
この「道売り物語作り方テンプレート」、もともとは、自分のために作ったテンプレートではあるんだけど、数ヶ月前からは、クライアントさんや妻の道売り物語はすべてこれに沿って書いていて、それで書いた物語は例外なく跳ねてる。だから自分のために作ったわけなんだけど、僕としても仕事が非常にやりやすくなったし、このテンプレートの効果は折り紙つきだよ。
蔵前さん
まさにそれ、道売りのための術ですね。だったら僕の物語もそのテンプレートを使って書いてくださるわけですね?
もちろん。このテンプレートのすごいところは、テンプレートに沿って書けば売れることはもちろん、テンプレートに沿って仮に物語が書けなかった場合、”自分に何が足りてないかがわかるところ””道売り物語を作る上で自分に不足している部分” がね。自分で自分のストーリーを書くと、ここが自分ではわかりにくい部分でもあるんだけど、浮き彫りにしてくれる。
蔵前さん
ん?どういうことですか?
道売り物語を書くには、自分の本心の生き方みたいなものが顕在化してある程度、自分の魅力とかがわかっている必要があるって言ったでしょ?もしそれが不十分な場合、このテンプレートに沿って書こうとすると、面白いようにぴたりと筆が止まる。自分で自分の魅力を隠そうとしてる場合もね。そして、その書けない部分を自分で考え始めるということが起こる。これ、テンプレートを使って、妻やクライアントさんのストーリーを書く中で実証済み。
蔵前さん
へえ。
人には必ず人の心を動かせる要素が存在する。でも多くの場合、自分でそこを言語化して表現できていない場合が多い。でもこのテンプレートはそれをするための手伝いをしてくれる。だからある意味、このテンプレートに沿って自分の道売り物語を作ってみて、もし書けない部分がわかった場合、そこを自分自身で内観して考えて行けば良い、ということになる。そしてもし、その部分が自分で明確になり、書けた時は、道売り物語ができてしまうわけ。
蔵前さん
なるほど。その書けない部分というのは自分で内観すれば思いつくものなんですかね?
人間の脳って、”的確な質問”を投げ掛ければ、必ず自分自身で答えを見つけられるようになってる” んだよ。脳の構造上ね。だからテンプレートで、脳に投げかけるための ”的確な質問さえわかれば答えは見つかる” 。手っ取り早く答えを見つけたい時は、僕とか妻の力を使ってもらえばいいんだけど、おそらく頑張れば、自分でも自分の道売り物語を書けるよ。このテンプレートを使えばね。だから発明品だと思っているわけ。それに自分の道売り物語を完成させるためだったらいくら時間をかけてもいいよ。完成したらあとは勝ったようなものだから。時間とお金をかける価値はある。
蔵前さん
確かになあ。へえ。自分で道売り物語が書けるのかあ。それは面白いかもしれない。
面白いでしょ?あと、自分で自分の物語を書こうとすると、書きたいことがいっぱいで、いまいち言いたいことがわからなくなってしまったり、逆に何を書いたらいいかわからなくなりがちだけど、このテンプレートに沿って書けば、自分の世界観を売るために必要なことだけ書くことになるからそれもない。これ、なんでこんな興奮して喋ってるかって言うと、僕が実際にこのテンプレートを使って、自分の物語を書いてみたからなんだよ。そしたら書けるんだよね。もう嬉しくなっちゃった。このテンプレートは僕の能力だけでは絶対に作れなかった…。たくさんの方の魅力的な道売り物語に携わって、その物語で跳ねてくれた方々が多くいたからこそ解明できた黄金の書き方パターン、それがこの「道売り物語作り方テンプレート」だと思ってる。まさにストーリーテラーとしての集大成。いよいよ僕が見えてる世界をみんなと共有できる時が来た、というか、みんなに使ってもらえる形にできたかなって勝手にワクワクしてる。

テンプレートに沿って作った僕の書籍の章立て作業↓

蔵前さん
へえ。すごい。類人さんも自分の道売り物語が書けそうでよかったですね。ちなみに類人さんはどんな世界を作りたいんですか?
この発明したテンプレートを使って、僕と同じように自分や誰かの道売り物語を書くことができるストーリーテラーを育成すること、これが僕のやりたい世界。道売りストーリテラー育成塾みたいな場所を作ろうかなと。これまでは、道売り物語なんて、僕や一部のストーリーテラーにしか作れないと思っていた。でもこのテンプレートを使って、僕が教えたらみんなできるようになるぞ!っていう確信がある。だから育てたい。僕が味わっている道売りストーリーテラーとしての面白さや喜びをみんなと共有して、僕のお弟子さんとか仲間を作る。それが僕が今、やりたいことかな。これは僕にしか出来ないことだと思うし。
蔵前さん
へえ。道売りストーリーテラーの育成場所か。それ、面白いじゃないですか。それが類人さんの実現したい世界なんですね。あ、でも、僕は自分の道売り物語は、お金を払って類人さんに書いてもらいますよ。
それは僕の仕事だからしっかりとやるよ。ちなみに人使いの荒いクライアントさんでね、なんと3ヶ月で3冊書いたこともあるからね(笑)1冊が広告で大きく当たってすぐ次が欲しくなってまた1冊書いてくれ!みたいになって3連続。基本、成功者は人使いが荒いのよ(笑)まあ僕も仕事が好きだから受けちゃうわけだけど。
蔵前さん
僕もそうなりたいなあ。ちなみに、1冊作るのに、どのくらいの時間かかります?
人にもよるけど、1冊書き終えるのに、打ち合わせ5〜6回で、原稿が完成するまで1ヶ月ってとこかな。多少期間が伸びることはあるけどね。蔵前さんの道売り物語がしっかりと出来れば、その物語には、”この人わかってるな感””自分を生かしてくれそう感””自分の魅力を引き出してくれそう感””違う世界に連れて行ってくれそう感” がまとう。そんな物語を一緒に作ろうよ。
蔵前さん
うわあ、それそれ!自分のそういう読み物が作りたかったんですよ!1ヶ月後には僕の道売り物語ができているのか!いやあ、楽しみになってきたぞ!あ、あとその類人さんがやろうとしてる育成塾に僕も娯楽で入っていいですか?類人さんが見えてる部分を僕も体感したいし吸収したい。それができると僕の仕事にも生きてきそうですし。僕では見えなかったまた違う世界が広がりそう。
もちろん。大歓迎。娯楽で入ってよ(笑)たぶん面白いものが見せられるはずだから。
蔵前さん
さあ、やる気になってきた!で、僕は何からすればいいですか?

おしまい

さていかがでしたでしょうか?内容が少し難しかったかもしれませんが、ここまでついて来てくれているあなたはよっぽどだと思いますし、これまでの文章で何かしらの気づきがあったとしたらこんなに嬉しいことはありません。

実はこの読み物が僕の初めての道売り物語になります。これまで妻やクライアントさんのストーリーは山ほど書いてきたんですけどね、自分のものは書いたことがなかった。(妻との共著はありますが)というよりも書けなかった…。自分のことは自分が一番わからないとはよく言ったものです。

でも僕はどうしても書いてみたかった。妻やクライアントさんたちのように、自分の道売り物語で自分の仲間を集めてみたかった。その切なる思いが大きくなっていき、「道売り物語作り方テンプレート」が生まれました。そしてそれに沿ってかなり基本に忠実に書いたのが、ここまでお読みいただいたこの読み物ということになります。

いくらテンプレートに沿って書いたとはいえ、自分のことを書いてるので、もしかすると読みにくい点があったかもしれません。お許しください。

でも、書き終えてみて感じるのは、「自分の世界観はけっこう表現できたかな」と。上手く書けたとかそういうのではなくて、「自分の見えてる世界は伝えられたぞー!」という清々しい感じがしてます。これ、実は、僕がクライアントさんたちの物語を書いた時、いただく感想とまったく同じなので、そう思うとこのテンプレートは、ちゃんと僕を正しい書き方の方向に導いてくれたのかなー、なんて実感しています。出版のための書籍でこんな好き勝手書いたら怒られちゃいますね。

正直、僕は仕事には困っていません。僕に道売りストーリーを書いて欲しいという方は多くいます。ですので、この物語を書いたのは、僕に道売り物語を書いてほしい人を集めたいからではありません。

僕の仕事、道売りストーリーテリングという働き方を僕と一緒になって喜びを共有し、この働き方の素晴らしさをみんなで分かち合いたい、そんな場所を作りたい。そんな思いからこの物語を書かせていただきました。その思いがあなたに少しでも伝わったのだとしたら大変嬉しいです。

ーすべては物語から始まるー

僕の尊敬する世界的神話学者ジョーゼフ・キャンベル大先生の言葉ですが、いつの時代も人の心を動かすのは物語の力です。

そしてそのストーリーの力は、この現代においても、ビジネスにおいても、”不変なんだ” ということをこの読み物を通じて、感じていただけたのであれば幸いです。

これまで長い文章にお付き合いくださいまして感謝いたします。あなたのビジネスのますますの発展を心よりお祈り申し上げて、終わりにさせていただこうと思います。本当に本当にありがとうございました。

道売り物語プロデューサー
倉地類人