目次
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この記事にはパート1があります。
ぜひこの記事を読む前にパート1を読んでから読んでみてくださいね↓↓
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人に可愛がられること、
僕はこのことがそれはそれは苦手でして、
以前はあまり、いやまったく人に可愛がられず、
生きてきました。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]いつもすべて自分の力で。[/voice]
そう言うとかっこいいですが、
ただただ、誰からも助けがもらえないだけ。
そんな僕がある時を境に、
曲がりなりにも周りから
助けてもらうことができ、
仕事の成績もぐんぐん上がっていったという
経験をすることになります。
人に助けられない僕が、
どうしたら人から可愛がられ、
助けられビジネスのスキルを
身につけることができたのか?
今日はそのことについて書いてみたいと思います。
東大卒の鈴木先輩に弟子入りを懇願する
大手住宅メーカーの営業職に転職した僕は、
僕と引き換えにあと3ヶ月で辞めていく、
鈴木先輩が直属の上司になり、
その先輩に僕は、例の豊田を見習って、
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]鈴木先輩、これまでのご活躍、ご高名、
噂でお聞きしております。
おこがましいのですが、その鈴木さんがお持ちの
スキルを僕に伝授いただけないでしょうか?[/voice]
と懇願したのでした。
これに至った経緯は前回の記事に書いてあります↓
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それまでの僕は腰を低くして、
誰かに丁寧に教えを請う、
なんて事自体あまりしたことが
なかった人間だったので、
豊田のマネをしてそんな事を言う事自体、
かなり勇気のいることでした。
ただ、鈴木先輩から
返ってきた言葉が意外だったというか、
案外、あっさり了解をもらってしまいます。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]お前、本当にやる気があるんだな?
お前が本気なら俺の持っているものは
すべて教えてやろう。[/voice]
「え?マジ?何この優しさ?」
ちょっと拍子抜けしたのを覚えています。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]で、何を教えて欲しいの?[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]何って言われましても・・・、
営業全般というかその・・・[/voice]
その時、鈴木先輩の目の色が変わります。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]お前さ、今まで人に教えをお願いしたことあんの?[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]いや、それがあまりそういった経験がなくて、
でも何かしら鈴木先輩から感じたので、
思い切ってお願いしてみた次第です。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]はあ?何それ?
でもお前面白い奴だな。
確かに俺が抜けてお前が入ってくるんだ。
何かの縁かもしれないな。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]あ、ありがとうございます。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]ただなあ、人に何かを教えてもらいたいときはなあ、
その人が答えやすい質問を
あらかじめ考えておけ![/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]答えやすいですか・・・?[/voice]
この鈴木先輩、当時の年齢は
おそらく50歳手前くらいだったかな・・・。
バブル期を駆け抜けてきた世代で、
ちょっと体育会系というか、
すべての言葉が命令口調なのが特徴でした。
やっておけ!
まとめておけ!
言葉が〜おけ!で終わる癖があって、
おそらくこの口調が多くの下の人間に、
ちょっと威圧的だと思われてしまったのかな
とか思いつつ、でも僕にとっては、
この命令口調、嫌いではありませんでした^^
ちょっとマゾ入ってるのかな^^
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]誰かに何かを教えてもらおうと思ったら、
その人に気を使わせてしまってはダメだ。
だから答えやすい質問をあらかじめ考えておけ![/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]はい。わかりました。[/voice]
僕はこの短いやり取りの中で、
鈴木先輩が、周りが言うような
頑固でただただ厳しい、時代遅れの人には
とても思えなくなりました。
「もしかすると実は優しい人なんじゃないか?」
そんな言葉が頭をよぎりましたが、
鈴木先輩に聞きたいことを
考えなければいけません。
「鈴木先輩、東大・・・、
そうだ資金計画を教えてもらおう!」
初めて新卒で入ったマンション営業の会社の
新人研修で豊田がめちゃめちゃ得意だった、
資金計画のことを思い出します。
不動産営業や住宅営業というのは、
お客様の年収からいくらのローンが
借りられるか?
月々の返済はいくらになるか?
そういったものを計算する能力が求められます。
ただ、これが僕は苦手でした。
前の会社の新人研修では、豊田が、
数十秒で導き出す金額を
僕は何分もかかってしまって
「そんなスピードじゃ交渉にならないぜ!」
と講師役の先輩社員に叱られていたものです。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]あのー、僕、どうも住宅の資金計画が
苦手でして、その部分をご指導を
お願いできますでしょうか?[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]資金ね、そんなものは簡単だよ。
だったら金融電卓を次回までに用意しておけ![/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]はい。わかりました。[/voice]
金融電卓とはローンの計算に便利な
専用の電卓のことで、
それを次回までに用意するように言われます。
鈴木先輩の真似ることにしたが・・・
何はともあれ、鈴木先輩の教えてもらえることになった僕は、
豊田のことを思い出し、
鈴木先輩を真似てみることを考えます。
ただ、この鈴木先輩・・・。
角刈りで紺色のダブルのスーツの
ハンドバックスタイルという、
引退後の中日の今中のような風貌。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]あの格好を真似るのはちょっと・・・[/voice]
さすがに豊田のようにはなれませんでした・・・。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]それなら金融電卓、筆記用具、
ペンケース、真似れるところだけ用意しよう。[/voice]
鈴木先輩と同じメーカーのものを
チェックして次の日までに用意をします。
すると、それを見た鈴木先輩、
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]お前、電卓も筆記用具も、
俺と同じにしたのかー。
そこまで一緒にしなくてもいいぞー。
まったくー。[/voice]
かなり嬉しそうです
いつもは目がこんな感じの先輩が↓、
– –
まさかのニコちゃんマークになっています↓。
^ ^
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]真似ること、恐るべし!
豊田の言ってた通りだった![/voice]
そのことを皮切りに
気分を良くした鈴木先輩は、
僕のありとあらゆる資金計画のやり方を
教えてくれました。
東大出ているような人(しかも理系)は、
頭の出来が違うんですよね。
前職のマンション営業の研修で習ったそれとは
比べ物にならないほど、
実践的で、しかも速くて役に立つ、
資金計画のノウハウを僕に教えてくれました。
そして鈴木先輩のスパルタの指導もあって、
2ヶ月後には、
年収を言ってもらえれば、
その方がいくらまで借りられるか?
月々の返済額は?ボーナスを併用するといくら?
などが瞬時に答えれるほどになって、
気づけば展示場にいる誰よりも、
資金については得意なんじゃないかと
思えるほどになっていました。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]できる人から教えてもらうことって、
これほどまで効率の良いことなのか![/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]そりゃ、僕が豊田に敵わないわけだ![/voice]
“独力で行うことのバカバカしさ”
“人に可愛がられないことで
得ることのできない恩恵のでかさ”
僕は人から初めて真似ぶことで、
知ることができたように思います。
鈴木先輩とは3ヶ月の間、
多くの時間を過ごしましたが、
一番印象に残っているのは、
退職の時、
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/suzuki.jpg” name=”鈴木先輩” type=”l icon_blue”]この会社の最後に、
お前に教えらえて良かったよ。[/voice]
と言ってもらえたことです。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]真似ぶことができると、
教えられた側だけじゃなくて、
教える側も喜ぶんだなあ。[/voice]
豊田の言っていたことが、
はっきりと理解できた瞬間だったように思います。
二匹目のドジョウを狙う僕
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]もう、独力でやるのはやめだ。
出来る人から教えてもらおう。真似ぼう!
その方が断然速い![/voice]
と完全に価値観が逆転した僕は、
こうなると、もともと持っている図々しさが、
顔を出すようになります。
今度は、接客のスペシャリスト、
遠藤先輩をロックオンします。
この遠藤先輩、中途採用で1年前に
展示場に入ってきてから、
ずーと成績を出し続けているスーパーマンでして、
接客がとにかくうまいと評判でした。
ただ、誰にも教えてくれない、
ということも併せて有名な先輩で、
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]どうにかしてこの先輩から、
真似ぶにはどうしたら良いか?[/voice]
と機会を伺いました。
ある日の夜、23時を回っていた頃でしょうか?
遠藤先輩は何やら明日の打ち合わせのための
資料作りに没頭しています。
僕は仕事をしているふりをしながら、
その先輩の仕事が終わるのを待ちます。
24時・・・。
遠藤先輩の仕事が終わるようです。
「よし!今だ!」
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]遠藤さん、ちょっといいですか?[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/endo.jpg” name=”遠藤先輩” type=”l icon_blue”]は?何?もう帰るんだけど。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]帰らせません。僕に接客の極意を教えてください。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/endo.jpg” name=”遠藤先輩” type=”l icon_blue”]はあ?何言ってんの?
明日早いんだ。またにしてくれよ。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]いいえ、またにしません。
ちょっと来てください。[/voice]
僕は遠藤先輩の手を握り、
展示場に無理やり連れて行きました。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/endo.jpg” name=”遠藤先輩” type=”l icon_blue”]ちょ、ちょっと何すんだよ![/voice]
かなり無理やりに展示場の玄関のところまで、
連れて行き、こう話します。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]僕は遠藤先輩の接客を、
見つからないように聞いたり、
押し入れの中で隠れてこっそり
聞いてみたりしていました。
でも凄さはわかっても、
僕がやろうとすると全く真似できない。
だから教えて下さい。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/endo.jpg” name=”遠藤先輩” type=”l icon_blue”]お前、何かの冗談かよ。
もう深夜12時だぜ。[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]冗談ではありません。この通りです。ペコリッ[/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/endo.jpg” name=”遠藤先輩” type=”l icon_blue”]ふー。[/voice]
この時のことは今でも忘れません。
その後遠藤先輩がまさかの行動を取ってくれることになります。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/endo.jpg” name=”遠藤先輩” type=”l icon_blue”]お前には敵わないな。鈴木さんが
言ってたよ、俺がいなくなったら、
お前が倉地の面倒を見てやってくれって。
わかったよ。これから接客の極意を教えてやる。
その代わり一度しか言わないから、
一回聞いて覚えろよ![/voice]
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]ありがとうございます。[/voice]
その日、24時から遠藤先輩は朝の7時まで、
玄関からリビング、和室、二階のすべての
部屋の案内の方法を僕に
事細かく教えてくれました。
これがとにかくすごい!
すべての接客に理由があって、
すべてのトーク、声のメリハリ、
身振り手振り、細かなところに至るまで、
計算尽くされている。
遠藤先輩の接客レッスンは、
7時間足らずでしたが、
僕にとっては目からウロコの連続。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/boku.jpg” name=”僕” type=”r icon_red”]あー、これなら僕にもできるかもしれない![/voice]
そんなことを思わせてくれる
渾身の指導でした。
今でこそわかるのですが、
出来る人の接客や営業を見て
真似しようとしても、
残念ながらできるようにはなりません。
でも、その出来ている人が、
“なぜ、その接客をしているか?”
という明確な理由がわかると、
それはしっかりと真似ができるようになります。
遠藤先輩の徹夜の指導により、
遠藤先輩の接客が
しっかりと真似できるようになった僕は、
その日から接客が得意中の得意になりました。
そしてお客様に展示場を案内した後は、
鈴木先輩直伝の資金計画で、
信頼をしっかりとつかんでいき、
ありがたいことにトントン拍子で
契約を重ねることができました。
そして気づけば入社半年で、
営業成績が認められ全国表彰へ。
営業所内でいわゆる売れる人に
なっていたわけです。
まとめ
さて、二回にわたり、お送りしてきました、
“真似ぶ” というテーマですが、
いかがでしたでしょうか?
僕の実話のストーリーでしたが、
僕も全くできていなかったところからスタートして、
なんとか豊田の真似をして、
真似ぶということがどういうことか?、
ということを身につけたくて、
体験の中で何とか自分のものにしてきた感じです。
遠藤先輩にたまに会うと、今でも言います。
[voice icon=”https://kurachi.jp/wp-content/uploads/2019/04/endo.jpg” name=”遠藤先輩” type=”l icon_blue”]お前とのあの徹夜の出来事が、
俺をさらにやる気にさせたんだよ。
今でも仕事の原動力になっているよ。[/voice]
遠藤先輩とはその後、ライバルとして、
しのぎを削り合いました。
真似ぶということができると、
教える側の人間まで
影響を与えることができる。
それがわかったのは
僕にとっては嬉しい副作用でしたね。
その後、僕は住宅メーカーを退職し、
今では自営でコンサル業を営んでいて、
おこがましくも人にビジネスを教えていますが、
この “真似ぶ” ができる人は確実に
伸びていくということがわかります。
今では真似ぶではなく、
人から自分に能力を持ってこれることを、
“徳を借りる”
と表現していますが、
誰かの徳を借りられる人間は
強いということですね。
そしてそのためには、
“良いところ取り”ではなく、
完璧に真似て学ぶ。
自分のフィルターを通さない。
そうすることで徳を借りることができ、
その後、自分の徳になる。
会社員時代に偉大な先輩から頂いた財産です。
そして豊田にも感謝ですね。
というわけで、
とても長い文章になりましたが、
読者様の何かしらの気づきやきっかけになれたのなら、
こんなに嬉しいことはありません。
雑文、最後までお付合いいただきまして、
誠にありがとうございます。
参考にしていただけば幸いです。
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